東京から新幹線と東海道線を乗り継ぎ1時間あまり。
湯河原町にある型染作家 岡本隆志先生・岡本紘子先生の工房を訪ねました。
そこはまるでトトロの世界!
草花の花道のような小道を歩いていくと、小高い丘に自宅兼工房が佇んでいます。
木々に囲まれた工房はまるで別世界のようで、風にのって音楽が聴こえてきそう。
60年前、重要無形文化財保持者(人間国宝)である芹沢銈介氏に従事し、この道一筋で型染の染色家として活躍しておられる岡本隆志先生と紘子先生。
型染は、貝殻と胡粉を原料に「顔料」を作ります。
「豆汁(ごじる)」と呼ばれる大豆の汁を用い、鮮やかな彩色ある帯を染め上げます。
すべて天然の原料だけを用いるため、その時の気温や湿度、天気など、自然と対話しながらの製作になります。
印象的だったのは、隆志先生がとても楽しそうに、幸せそうに製作過程を説明してくださる様子です。
御年80歳を迎えてもなお作品を作り続けられるエネルギーは、きっと奥様である紘子先生とこの湯河原の自然があってこそなのだと感じました。
岡本紘子先生の作品
眼下には海が。